2010年型キャデラックSRXの進化した全輪駆動システムがいかなる状況下でも高い安定性を実現

・ハルデックス社製のシステムで、進化したパフォーマンスを提供---前輪から後輪へ最高100%のトルク移動
・後輪が先制的に作動し、発進時のトラクションを最大限に利用
・電子制御リミテッド・スリップ・デフ(eLSD)が、後輪間で最高85%のトルクを移動
・新たなリアサブフレームとサスペンションジオメトリー
・2009年夏に発売

デトロイト — 2010年型キャデラックSRXが、最先端の技術を駆使した全輪駆動システム(AWD)を搭載して発表される。この高度なシステムは、ドライバーに業界最高レベルの制御力を提供。前輪と後輪間でエンジン駆動トルクを常に分配し、急な曲がり角から緩やかなカーブ、雨の日から乾いた路面まで、いかなる路面状況下でも、最高のハンドリング、安定感、グリップを確保する。


SRX担当グローバル・チーフ・エンジニアのボブ・ロイターは、「2010年型SRXは、どんな天候下でも、バランスの取れた素晴らしい動きを提供する。電子制御リミテッド・スリップ・デフ(eLSD)の全輪駆動システムは、トルクを前輪から後輪へ伝達するだけでなく、後輪車軸間でも分配する。この新システムは、全輪駆動システムそのものに新しい基準を設け、どんな路面でも、ドライバーに確実なコントロール力と自信を与えるものである」と述べている。

このシステムの性能に磨きをかける為、キャデラックのエンジニア達は600,000マイルを超える距離に渡って実験を行った。あらゆる天候状況下で、ヨーロッパの最も複雑な道路や、イタリア及びスペインの試験用コース、また、キャデラックが近年新技術の開発や実証に使って来た、かの有名なドイツの Nürburgringサーキットなどで実験は行われた。結果として生まれたのがSRX専用に調整されたアクティブ全輪駆動システムだ。このシステムは、新SRXモデルに搭載された新型3.0L直噴V6エンジンのパワーを最大限に活用することができる。このエンジンは、最大出力265馬力(198kW) /6,950rpm、最大トルク223lb.-ft (302Nm)/5,100rpmを実現する。

発進時のトラクションを最大限に利用する為、このシステムは、後輪の先制的な駆動を可能にする画期的な技術を導入している。従来の全輪駆動システムと違って、後輪駆動を作動させるのに、前輪のスリップ探知を待つ必要がないこのシステムは、全輪駆動システムの性能に新しい基準を設ける事になる。


■完璧なバランス
運転時、この全輪駆動システムは常に作動していて、カーブを切る際のオーバーステアにもアンダーステアにも対処できるようにトルクを常に分配し、ドライバーが車の安定を常に保てるようにプログラムされている。

搭載されている電子制御装置は、ABSやESC(横滑り防止装置)等を含む車体内の20以上のセンサーから毎秒200回、データを受信する。こうして処理されるデータの内容は、車の速度、タイヤの回転速度、横加速度、スロットルの設定、エンジントルク、偏揺れ率と、ステアリング角など。これらのデータは、ドライバーのハンドル操作とスロットル開度に応じて、トルクの分配を常時調整する為に使われる。

例えば、乾いた地面でスロットル全開の場合、トルクの50%は後輪に届くので、タイヤがスピンすることなく加速できる。滑りやすい地面では、例えば車の一角が氷上にある場合には、最大100%のトルクがタイヤに届きトラクションがかかる。ハイウェイ走行時には、後輪へのトルク伝達を5〜10%に下げ、駆動系の抵抗を減らして燃料を節約する。その他の運転環境の大半では、トルクの後輪軸への移動は20〜50%の間で変化する。

ローグリップ路面でも、新型SRXの全輪駆動システムは、確かなハンドリングと確実なトルク配分を行いつつ、車好きなドライバーに嬉しいパフォーマンスを提供する。駆動トルクのバランスを的確に保つことで、ESCスロットル値とブレーキ介入を減らし、よりスムーズで予測可能な走行を実現。

しかし、恐らくこのシステムの最大の特徴は、新しく加わった後輪の電子制御リミテッド・スリップ・デフ(eLSD)であろう。このeLSD装置は後輪間で最高85%のトルクを、よりグリップ力のある方の車輪に移動させる事ができる。急な曲がり角や、車線変更などの素早い操縦においては、車輪間でトルクの配分を調節することで、後輪が前輪にしっかりとついていきやすくなっている。

2010年型SRXの全輪駆動システムは、全く新しいシャーシと、改良されたセルフレベリング機能付きリアサスペンションジオメトリを統合し、キャンバー剛性を50%向上させた。スプリング、ダンパー、ステアリングシステムは全て、快適な乗り心地とフィードバックの良さを与えるために調整されている。また、2010 年型SRXのタイヤはスピードレートの高いものを使用している。


■仕組みについて
SRX全輪駆動ハードウェアの構成要素となっているのは、フロントファイナルドライブにある、プロップシャフトを通してエンジントルクをリヤドライブモジュール(RDM)に伝達するパワーテイクオフユニット(PTU)である。このリヤモジュールにはトルク移動装置(TTD)と、オプション仕様のeLSD が含まれている。どちらも、ハルデックス社製の湿式マルチプレートクラッチユニットである。

ギアを入れると、TTD(トルク移転装置)がすぐに作動し、アクセルを踏む前から、RDMクラッチが機能して、トルクを配分する準備ができる。この機能は、車輪のスリップや駆動系の回転を探知してからでないと後輪駆動がスタートしない既存の技術よりもはるかに優れている。この優れた機能は、瞬時に最大限のトラクションを生み、もたつきのないスムーズで力強い発進を可能にする。運転中は、TTD(トルク移転装置)の中のバルブによって車軸間のトルク配分が調節され、湿式クラッチプレートの油圧を増やしたり減らしたりする事で、後輪の駆動を制御する。車輪のスリップの度合いに応じて、トルクの伝達量が決定される。RDMに並んで取り付けられているeSLD(電子制御リミテッド・スリップ・デフ)は、TTD(トルク移転装置)と同じ原理で働く。電子制御装置は、エンジン、トランスミッション、ABS/ESC制御モジュールと連携して機能する。


2010年型SRXの全輪駆動システムは、工場出荷時において、RDMを設置する為の特定のリアサブフレーム、改良を施したリアサスペンションジオメトリ、ドライブシャフト用の新型ホイールハブ取り付けを要する。3点セットのプロップシャフトは、等速ジョイント付きの2つのベアリングを通ってスムーズな走りを生む。全輪駆動システムを搭載した新型SRXのホイールベースと後輪距は、FWDモデルと同じで変わっていない。


ゼネラルモーターズは1908年に設立された世界有数の自動車メーカーである。現在、34ヵ国で乗用車およびトラックを製造している。本社をデトロイトに置き、世界の主要各地域で計244,500名を雇用し、約140カ国で車両の販売・サービスを行っている。2008年には、ビュイック、キャデラック、シボレー、GMC、GM大宇、ホールデン、ハマー、オペル、ポンティアック、サーブ、サターン、ヴォクソール、五菱汽車の各ブランドから、乗用車およびトラック835万台を全世界で販売した。GMの最大市場はアメリカ合衆国、続いて中国、ブラジル、イギリス、カナダ、ロシア、ドイツとなっている。GMの子会社OnStarは、自動車の安全、安心、情報サービスにおいて業界のリーダーとなっている。さらに詳しいGM情報はウェブサイト(www.gm.com)に掲載。


以上
→戻る