電気と電子の不思議:
エンジンの点火からサスペンションコントロールまで
「悲劇の出来事から画期的な発明が生まれた。」 キャデラック社の創立者ヘンリー
M. リーランドの親友の一人が、エンストで困っているご婦人のエンジンを掛けようとして亡くなりました。彼女がエンジンの点火時期を合わせていなかったため、エンジンがバックファイヤを起こし、クランクハンドルが逆転、リーランドの友人は致命傷を負いました。この悲しみを乗り越える為にリーランドのエンジニアグループは、電動モーターによるセルフスターターを開発、1912年のモデル30に採用されました。その2年後、キャデラックは電気点火システムを開発し、ドライビングを誰にでも優しく出来るようにしたのです。
電装部品の技術革新は、20世紀後半のキャデラックの得意とする分野で、ユーザーに快適さ、豪華さを提供してきました。この技術革新を可能にしたのは、数十個のモーターです。例えば、1957年のエルドラドブロアムには、パワーウィンドー、メモリー付フロントパワーシート、全自動パワーアンテナ、自動ドアロックなどが標準装備されていました。辛らつな批評家は、エルドラドの全長より長い装備表と皮肉ったものです。
最新のエンジンマネジメントシステム、新しい快適装備やインフォテイメント機能は、独創的なハンドリングシステムと共に、キャデラックの装備表に組み込まれています。例えば現行セビルには数ダースものセンサーが組み込まれ、車速、操舵角、車両姿勢などの情報に迅速に機能します。リアルタイムの情報処理は、セビルのマグネライドコントロールサスペンションで例証されます。ショックアブソーバーのダンピングオイルは特殊な金属粒子を含み、オンボードコンピューターがショックアブソーバーの減衰力制御の必要性を判断した時、ショックアブソーバー内の電磁コイルに電量を流し、コイルを磁化させます。これによりダンピングオイル内の特殊金属は、磁力に応じてダンピングオイルの粘度を変化させ、減衰力をコントロールします。このMRシステムは、コンベンショナルなサスペンションコントロールシステムと比べ1,000倍も高速で作動します。 |
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